鋼の錬金術師は、現在までに「アニメ映画2作」と「実写映画3作(1作目+2部作の完結編)」の5作品が映画化されています。
このページでは、各映画のタイトルと一緒に簡単なあらすじを紹介していきます。
鋼の錬金術師で最も早い段階で映画化されたのが、2005年7月23日公開の「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」です。
2003年から2004年まで放送されたアニメシリーズの最終話以降を描いたシリーズの完結編といった立ち位置となっています。
2003年版のアニメシリーズと同様に原作漫画が佳境に入っていなかったことから、ストーリー・世界観・登場人物が原作とは大きく異なります。
後述するアニメ映画2作目との接点も関わりがない作品となります。
物語の舞台は、パラレルワールドの1923年のドイツ(ワイマール共和国)にあるミュンヘンと現実世界。
テレビアニメ(2003年版)の最終話で門の向こうの世界(現実世界)に飛ばされた主人公エドワードは、元いた世界である「アメストリス」に戻るために、ロケット工学の研究を行っていました。
しかし、時間だけが過ぎていくことに次第に焦りを感じていきます。
そんな時に、エドは同居人であるアルフォンス・ハイデリヒの「自分の手でロケットを作りたい」という夢に協力することになります。
一方、アメストリスでは、エドの弟であるアルフォンス・エルリックはエドを探すために旅をしていました。
実はアルフォンスはアニメ最終話で蘇った際に、エドと過ごした4年間の旅の思い出を忘れていたのです。
別々の世界に引き離された2人の兄弟が再び出会うための最終章が始まります。
2011年7月2日に公開された「鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星」は、2010年に放送された「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」に準拠する映画作品です。
原作で描くことが出来なかった「11巻第45話(アニメ版第21話)」の裏側を映像化しています。
こちらの映画は、西の国境テーブルシティが舞台となっているため、原作のメインキャラクターであるホムンクルスやシン国人は登場しないといった特徴があります。
賢者の石を求めてアメストリスを旅していたエドワードとアルフォンスの兄弟は、セントラルシティにある中央刑務所から脱走した囚人メルビン・ボイジャーが使う「未知の錬金術」を目の当たりにします。
その錬金術を詳しく知るために、2人は西の国境テーブルシティへと向かいます。
2人は、テーブルシティのデスキャニオンで出会ったレジスタンス組織「黒のコウモリ」に所属するジュリア・クライトンという少女と出会います。この少女から、この地で起きた過去の惨劇と「鮮血の星」に関する伝説を聞かされることとなります。
原作の連載終了から7年経った2017年12月1日に公開されたのが、実写版「鋼の錬金術師」です。
Hey!SayJ!UMP山田涼介が主人公エドワード役を務め、本田翼やディーン・フジオカといった豪華俳優陣がキャスティングされたことで原作ファン以外からも大きく注目されることになりました。
特に、エンヴィー役の本郷奏多とグラトニー役内山信二の2人は、原作ファンから違和感がないと高い評価を得ることになりました。
アメストリスの国家錬金術師であるエドワードと弟のアルフォンスの兄弟は「賢者の石」を求めて旅をしていました。
旅の途中に、東部の町リオールにいる現地教主コーネロが賢者の石を所持しているという情報を聞きつけます。
しかし、コーネロに賢者の石を渡すように迫ったことから、同じ国家錬金術師であるマスタング大佐に身柄を拘束されてしまいます。
コーネロが所持していた賢者の石が偽物であることを知り、落胆するエドワードでしたが、キメラ合成の権威である国家錬金術師タッカーや賢者の石の研究者ドクター・マルコー等、様々な情報を掴むことに成功します。
しかし、2人の兄弟は、数々の事件に巻き込まれていくこととなります。
2022年5月20日・同年6月24日の2部構成(前後編)で公開されたのが「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」です。
こちらの映画作品は「鋼の錬金術師連載20周年」の一環として発表されました。
エドワードとアルフォンスは、国家錬金術師を狙った連続殺人事件の犯人を追ってセントラルを訪れます。
額に傷があることから「スカー」と呼ばれている犯人に、エドワード兄弟も狙われることになります。
スカーに襲われた2人は必死に抵抗しますが、スカーの圧倒的な強さから、オートメイルを壊されてしまったのです。